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一美容形成外科医がまぶた(眼瞼下垂症、まぶたのたるみ、二重など)についての役立つ情報を書いております

眼瞼下垂症の診断について

眼瞼下垂症はおおむね症状から診断をすることが可能ですが、基準となるものが存在します。

眼瞼下垂症の診断についてお伝えします。

診断をするにあたって

眼瞼下垂症を診断する上で大きく分かれるのは先天性の眼瞼下垂症であるか後天性の眼瞼下垂症であるかということになります。

さらに、後天性の場合にはその原因が他の疾患や症候群にからんで起こっているものかそうでないものかによって分かれてきます。

眼瞼下垂症を診断する医師は通常このような分類を頭にいれつつ診断していくことになります。

このブログでは主に後天性の眼瞼下垂症のうちの他の疾患や症候群によらないいわゆる腱膜性眼瞼下垂症老人性眼瞼下垂症についての診断についてお伝えしていきます。

眼瞼下垂症の診断のゆれ

難しい診断方法のお話しの前に眼瞼下垂のひとつの目安として黒目の瞳孔に上まぶたが接しているあるいはくっついている場合には眼瞼下垂があると言えます。

ところがまぶたの開きはちょっとした表情によっても違ってきますので「なんとなく眼瞼下垂症ぎみ」という程度の眼瞼下垂症も存在します。

そのようなときには医師によって「眼瞼下垂症とまでは言えない」といった診断になることがあります。

眼瞼下垂症という「疾患」であるかどうかというふうに見た場合にはその診断の基準は厳しめになってしまいます。

逆にまぶたが重そう、眠たい印象、はっきりしない目などの「見た目の印象」が眼瞼下垂症からきているかどうかという目で見た場合にはその診断は「眼瞼下垂症が存在する」「眼瞼下垂症があるから」「眼瞼下垂症による」というふうに眼瞼下垂症であるという診断になりがちです。

さまざまな医師から「眼瞼下垂症である」「眼瞼下垂症でない」と言われたとしてもどちらも間違いではないということが普通にあります。

それほどきっちりと分けれるものではないという考え方の柔軟性をもつ必要があります。

(参考)形成外科や眼科ではMRDという数値を使います

形成外科や眼科の医師が眼瞼下垂症の話をするときにその症状の程度を客観的に伝える目的で「MRD」という言葉を使います。

MRD:margin reflex distance

MRDは瞳孔の中心からまぶたのまつ毛の生え際までの距離を表します。具体的には顔の写真を撮るときにフラッシュで光っている瞳孔の中心とまつ毛の生え際までの距離を計測します。

その距離によって眼瞼下垂症の診断および評価をします。

MRDが3.5mm以下(未満)になると「眼瞼下垂症である」と診断されます。

眼瞼下垂症の診断と保険適応について

眼瞼下垂症の治療は国民健康保険が効きますが、通常は疾患としての眼瞼下垂症を治療する目的である場合に適応されます。

美容目的でまぶたの開きを良くする場合には基本的に適応になりません。