まぶたのブログ 形成外科医が書いたまぶたのお役立ちサイト
一美容形成外科医がまぶた(眼瞼下垂症、まぶたのたるみ、二重など)についての役立つ情報を書いております
おでこのシワとまぶたは実はとても関係があります。
おでこにシワができる理由(原因)はおもに三つあります。
一つは額から上まぶたまでの皮膚のたるみです。
二つめはまぶたがもともと一重でまぶたが目にかぶっている場合です。
三つめは眼瞼下垂症という目の開きが悪いことによります。
またそれを解決する方法がいくつかありますのでご紹介いたします。
額からまぶたまでの皮膚のたるみが目にかぶさってくると無意識のうちに眉毛をあげてしまいます。その結果、額にシワができてきます。
顔は年齢とともに全体的にたるんできます。額もまぶたも例外ではなく、たるんでしまいます。余った皮膚が目にかぶさるようになってきます。そのかぶさりを無意識のうちになくそうとしてまぶたを挙げようとします。その結果、額にもシワがよります。
はじめは強いシワではありませんが、徐々に強いシワになり、やがて眉毛を挙げなくてもシワが固定されます。
軽度の額のシワであればボトックス注射というおでこを挙げる筋肉を緩める注射を打つことでも改善されることがあります。
たるみが強くなるにつれて額のシワも強く深くなってきます。
その場合には額へのボトックス注射やヒアルロン酸注射でも限界をかんじるようになるため、もう少し根本的な解決方法を模索することになります。
つまり、たるみを改善することになります。
よく行うのは「眉毛下切開法」または「まぶたのたくし上げ」などになります。
まぶたのたるみの改善方法については「まぶたのたるみ解消法」のページで紹介しておりますのでそちらを参照されてください。
一重まぶたの方は生まれもっておでこにシワを寄せる癖がついていることが多いです。
このように一重まぶたの方はもともと目に瞼がかぶさってしまっているため、お若い時から眉毛を挙げる癖があります。
その結果、年齢によるたるみとは別で額にシワが出ることがあります。
「目を開けるとおでこにシワが出てしまう」と気にされている方が多いです。
たるみはほとんどないにもないにも関わらず額に強くシワが出てしまう場合には二重まぶたにすることでシワが軽減することが期待できます。
どうしても二重まぶたにしたくない場合にはごく控えめな奥二重にするか眉毛下切開法を行うこともあります。
目の開きが悪いことを眼瞼下垂症といいます。眼瞼下垂症があると頑張って目を開こうとするため、同時に額にもシワがよります。
眼瞼下垂症があると無意識のうちに頑張って目を開こうとします。
とくに、眼瞼下垂症の初期の段階では瞳はむしろ大きく開いているにも関わらずおでこにシワがよっているという状態もあります。
眼瞼下垂症は加齢とともに症状の程度が増してくることがありますのでそのぶんまぶたのたるみが一緒に合わさってくることもよくあります。
ごく軽度の眼瞼下垂症であれば額のシワに対して眉毛が下がらない程度にボトックス注射を打てば改善されます。
ある程度の眼瞼下垂症が原因で額にシワがよっている場合には額へのボトックス注射を打つと目を開けるときにとても重みを感じることがあります。
ですのでむしろボトックス注射を避ける必要があります。
その場合には手術が可能な環境であれば眼瞼下垂症を改善した上でシワを評価するか、あるいは手術はどうしても嫌だなという場合にはヒアルロン酸注射などでできる範囲で改善することになります。
ただし、眼瞼下垂症などの強い原因があって起こっているシワはその根本原因を取り除かないとなかなか改善度が乏しいものです。
実際の治療方針については診察を受けてから決める必要があります。
上記の3つの原因は単独でおこることもありますが、同時にいくつか合わさって額にシワがよることもあります。
例えば、眼瞼下垂症とまぶたのたるみの二つが原因となっていることなどがあります。
原因とどの程度の改善を望むかによっても解決方法がいくつか提案されることになります。
根本的な原因から見た額のシワのでき方についてご説明しましたが、上記に示した解消方法を行えば完全にシワがなくなるとは言いきれません。
しかしながら解消の一助となることや必要条件となることはあります。
場合によってはさらにボトックス注射やヒアルロン酸注射、額形成目的のヒアルロン酸注射などを組み合わせるとよりよくなることもあります。
著者 石川勝也
役職 プラストクリニック院長
資格 日本形成外科学会専門医
日本美容外科学会専門医(JSAS)