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びもうかせっかいほうのきずあと

眉毛下切開法の傷痕(きずあと)について

まぶたのたるみ取り治療の一つである眉毛下切開法を受けた後のキズあとについてお伝えします。

眉毛下切開法術後の傷あとの経過例紹介

症例紹介1

まぶたのたるみ取り治療の一つである眉毛下切開法を受けた後のキズあとについてお伝えします。

術後1週間

抜糸した直後です。
傷が赤い状態です。

術後3カ月

術後3ヶ月くらいまでは赤みをともなうことが多いです。

術後1年

術後3ヶ月から1年の間くらいで目立たなくなります。

一般的な眉毛下切開後の傷痕の経過について

眉毛下切開法をお受けになられるかどうかを検討する上で眉毛の下のキズあとが気になることと思います。

眉毛下切開法の傷跡(きずあと)は眉毛の下に沿った部分にできます。

眉毛の内側から外側にかけての範囲内ですむこともあれば、眉毛の範囲を超えて傷痕(きずあと)ができることもあります。

これはまぶたのたるみの範囲や程度によって違います。

上まぶたのたるみは内側よりも外側に多くでますので、傷跡も眉毛の外側にこえてつくこことが多いです。

傷跡自体は抜糸後から2,3ヶ月は赤みを伴いますが、ほとんどの場合はそれ以降目立たなくなってきます。

眉毛下切開法の傷痕に関するよくあるご質問

若い方が傷あとはきれいになる?

よく「若い方が傷の治りがいいですか」とか「傷跡も若い方が綺麗ですか」と聞かれることがありますが、傷痕に関していえばご年齢が上の方の方が綺麗になりやすいです。

逆にお若い方の方が赤みが強く出やすい傾向にあります。

これは眉毛の下の切開のみのお話しではなく、切開を伴う外科手術全般に言えることです。

傷跡の綺麗さは縫合技術による?

傷跡の綺麗さは縫合技術によるところが大きいです。

傷跡を綺麗に見せる縫合方法には皮膚の表面ではなく、皮膚の下の処理や縫い寄席方と表面をいかに段差なく縫合するかという要素が関係しています。

また、眉毛下切開法は眉毛がある部分での縫合ですので、普通の皮膚のように扱って縫ってしまうと眉毛が抜けてしまう可能性があります

ですので通常は「眉毛が生えている皮膚」に対する縫合方法(内部処理)を行うことが一般的です。

しかしながら、私自身はいつも通り皮膚を丁寧に縫合したにも関わらず1年以上たっても傷跡が茶色く残ってしまった方を経験したことがあります。

縫合技術によると言える部分とそれが100%とは言えない分部もあると思っています。

(皮膚の質感にもよるのかなぉと思っています。いい訳かも知れません。)

傷あとはどの程度隠せるか

眉毛下切開法の傷痕はどれくらいで隠せるようになりますか?と聞かれることがあります。

通常、約1週間後の抜糸までは傷そのものにはメイクをしない方がよいと思います。

抜糸したあとは基本的にはメイクをして大丈夫です。

が、翌日からの方がよいと思います。

そして、メイクをすれば違和感のない眉毛となります。

ただし、メイクをする習慣がない方はメイクをしていただく必要が出てきます。

つまり、メイクをすれば手術後1週間くらいから大丈夫ですが、メイクをしなければ3ヶ月くらいは赤く目立っている可能性があると思っていた方がよいと思います。

個人差がありますが、1ヶ月くらいでもほとんど目立たない方もいます。

その他の傷跡(きずあと)のご紹介

アートメイクをしている方は目立たない

アートメイクをされている方は眉毛下切開法の傷跡が非常に目立ちにくいです。
術後約1週間の抜糸後からほとんど目立たないです。
その意味ではアートメイクをされている方は眉下切開法を受けやすいといえます。

また、アートメイクをしていなくても術後にアートメイクを入れるとやはり傷跡はさらに目立たなくなります。
術後のアートメイクを入れる場合には主治医の先生に適切なタイミングを教えてもらうとよいと思います。

1年以上たっても茶色さが残ってしまった例

いつも全力で綺麗に縫合をしていますが、それでも傷跡が茶色っぽく残ったことがあります。
その症例についてお伝えしたいと思います。(予定)

個人的に思うこと

眉毛下切開法のきずあとは時間が経てばかなり目立たなくなりますが、近くでよ~く見るとやはり少し白っぽい傷跡があります。
とても若いかた(例えば20代)は皮膚の張りがあり、傷痕が馴染んでもやっぱりきずは傷なのでメイクがあった方がよいと思います。
すっぴんで生活することが多い場合にはご自身の生活環境と合わせて治療をお考えになるとよいと思います。

筆者紹介

著者 石川勝也

役職 プラストクリニック院長

資格 日本形成外科学会専門医
   日本美容外科学会専門医(JSAS)